今回は、カラフルポップな名作ミュージカルをご紹介。
もし『ロシュフォールの恋人たち』(1967) に続編があったなら!
という妄想コラムになります。
かの名作『シェルブールの雨傘』(1964) の監督&作曲家コンビが再結成し、
主演はカトリーヌ・ドヌーヴと実の姉であるフランソワーズ・ドルレアック。
ジーン・ケリー(『雨に唄えば』)や、
ジョージ・チャキリス(『ウエストサイド物語』)といった
ミュージカルスターまで招いて作られた、まさにミュージカル映画の決定版。
色彩豊かな映像と、キュートな歌とダンスが楽しい1作ですが、
物語はこんな感じとなっています。
*********
「軍港の町ロシュフォールにめぐってきたお祭りの季節。
旅芸人のエチエンヌとビルのコンビが到着しショウの準備を始めた。
美しい双子の姉妹ソランジュとデルフィーヌも、
新しい恋の予感を感じ思わず歌い出す。
町に駐屯している水兵マクサンス、
彼が訪ねたカフェのマダムで姉妹の母であるイヴォンヌ、
彼女のかつての恋人手シモン・ダム、その友達の著名な作曲家アンディ。
町中が沸き立つ週末の3日間に、
彼らの出会いが交錯しては新たな恋が生まれ、かつての恋が再燃する―」
そんな『ロシュフォールの恋人たち』の続編を考えてみました!
*********
◆架空の続編
『ロシュフォールの恋人たち 1年後』
監督:ジャック・ドゥミ
音楽:ミシェル・ルグラン
出演:オードリー・ヘップバーン、ブリジット・バルドー
〈物語〉
年に一度のお祭りで賑わう港町ロシュフォールに、
ふたたびこの季節がやってきました。
今年の目玉は、祭り中に行われる映画撮影!
神回とまで呼ばれた1年前の熱狂的な祭りの"華"である
双子姉妹のソランジュとデルフィーヌの噂を聞きつけた大手映画会社が、
彼女たちのその後を映画化したいとのことで、港町ロシュフォールにオファー。
晴れて撮影が決定したものの、
クランクイン前から仲良し姉妹を演じるはずの2人の関係がうまく行かず…
しかも、その双子姉妹を演じるのは、
大スターのオードリー・ヘップバーンとブリジット・バルドーだったのです…
*********
というドキュメンタリーとフィクションが融合したような、
複雑な続編になります。
スターが、自分自身の役を演じる。
どこからが物語で、リアルかも曖昧な世界。
映画づくりの歓びや葛藤もストーリーの一部として楽しめる
"映画内映画"にチャレンジしたのが、
『ロシュフォールの恋人たち 1年後』になります。
(アイデアソースは、実際にあった裏話。
このヘップバーン&バルドーというコンビですが、
実はこの2人こそが、
ジャック・ドゥミの希望したキャスティングの第一候補だったのです!
しかし、ともに共演を望まずに話は流れてしまいました)
さわのさんには、劇中に登場するロシュフォールの広場のカフェで提供されるスープを考案していただきたいと思います。
世界一美しいカフェで提供される空想スープ。
今回も楽しみにしています!
(文・Kino Iglu 有坂 塁) 次回は、6/21(水)に妄想コラムからの妄想レシピを公開いたします! お楽しみに♪
<こだわりの映画コラムを
もっと読みたい方へ!>
Comments