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【スープ往復書簡】秋の訪れを楽しむ「鮭団子とにんじんのスープ」

長野県松本市に移住した金子健一さんと、山形県鶴岡市にUターンしたマツーラユタカさんからなるフードユニット「つむぎや」さんによる連載「スープ往復書簡」。


金子さんが住む長野県松本市から山形県鶴岡市のマツーラさんへ。山形県鶴岡市に住むマツーラさんから長野県松本市の金子さんへ旬の食材や地のものを贈り合いながら、それぞれのアイデアをプラスしてつくる新しいスープ。お互いに食材や土地への想いを綴り、気持ちが伝わるお手紙のようなコラムも必読の、こころあたたまるコーナーです。


今回は9月の特集にぴったりの、お魚を使ったスープを考案いただきました。旬を迎える鮭を使った、秋の訪れを感じるレシピです。

また、材料にある間引きにんじんの葉っぱもあますことなく活用したフードロスなレシピにもなっています。

レシピにある食材をつくっている、ご縁のあるつくりてさんもご紹介します。

 

長野県松本市▷▷▷山形県鶴岡市 マツーラさんへの贈りもの


松本と鶴岡のキャッチボールスープ企画の第13回目。


この夏は豪雨が襲った鶴岡の土地。幸い自分のお店や住んでいる家は被害はなく…

ふだんお世話になっている農家さんが、ことごとく被害にあってしまって(涙)。考えさせられることの多い夏となりました。


そして例年だと9月の初めは残暑が残っている日も多いのですが、今年はめっきり秋っぽくなるのが早くて。魚屋さんにも秋鮭が並びはじめました。秋鮭を使ってスープでも、と思っていたところに、金子さんから届いたのが、「ふぁーむしかない」さんの間引きにんじん、カラフルにんじん、そしてミニサイズのじゃがいもたち。これからどんどん甘さものってくるんだろうと思いますが、間引きのときのさわやかな甘さも好みな味で。


鮭もにんじんも、赤やオレンジ系ということで、同じ色の食材は相性がよいわけで。すりおろしたにんじんで旨みをプラスした鮭団子をつくってみることに。スープの方もすりながし風のにんじんのスープにして、「赤×赤」秋の色味のスープができあがりました。


マツーラユタカ より


 

秋の訪れを楽しむ

鮭団子とにんじんのスープ


<材料> (約3〜4人分)にんじんスープ】間引きにんじん 5本(にんじん 約1本分)
・じゃがいも ミニ5〜6個(じゃがいも 2個)
・昆布出汁 6カップ(1200ml)
・酒、みりん 各大さじ2
・塩 小さじ2
・みそ 小さじ2/3

【鮭団子】
・生鮭 4切れ
・間引きにんじん 2本(にんじん 約1/3〜1/2本分)
・しょうが 1片
・酒、みりん 各大さじ1/2
・溶き卵 1個分
・塩 小さじ1
・片栗粉 大さじ4

【にんじん葉のふりかけ】
・にんじん葉 2本分
※長ネギ、小松菜、チンゲン菜でも代用可
・ごま油 小さじ1/2
・塩 ひとつまみ〜
・いりごま ふたつまみ

<下準備>

・スープ用のにんじんとじゃがいもは5mm幅で輪切りする。

・鮭団子用のにんじんとしょうがはすりおろす。

・鮭は骨と皮をとりのぞく。

・にんじん葉はみじん切りする。


にんじんはスープ用はミキサーかける前提で火が通りやすいよう薄い輪切りに。また、すりおろしにんじんは、鮭団子の風味づけに使います。


<作り方>

①鮭団子は、鮭を包丁でよくたたき、粘り気が出てきたらボウルに入れ、すりおろしたにんじんとしょうが、溶き卵、酒とみりん、塩、片栗粉を入れてゴムベラなどでよく混ぜる。食べやすい大きさに小判型にまとめ、表面に片栗粉(分量外)をまぶす。

鮭はミキサーなどにかけてもよいが、包丁でたたくと好みの食感に調整できる。できるだけ細かくたたくとキメが細かい感じに、粗めにたたくと食感が豊かな感じに。


② にんじん葉のふりかけは、フライパンに刻んだにんじん葉をのせて、弱火にして1分くらい軽く炒って、ごま油をたらして、さっと炒める。

塩をふりかけ、ごまを指先ですりながら、ふりかけて軽く炒めて火を止める。色よく仕上げたかったら、できあがった後に、ボウルに入れ、氷にあてて冷ます。

にんじん葉はできるだけ細かく刻んで繊維を切って。さっと炒ってから炒めることで香りよく。氷水に当てて冷やす工程を入れることで、にんじん葉のグリーンの色を保つことができます。めんどうだったら省略してもOK。


③スープは鍋に昆布出汁を入れ中火にかけ、にんじんとじゃがいもを入れる。野菜に火が通ったら、酒とみりん、塩を加えてひと煮たちさせて火を止める。ブレンダーまたはミキサーにかけて全体をなめらかにする。みそを溶いて味をととのえる。


④スープに①の鮭団子を入れて、3〜4分弱火で加熱する。うつわに盛って、にんじん葉のふりかけをかけて、完成。


 

ふぁーむしかない」さんの間引きにんじん

「ふぁーむしかない」さんといえば、にんじん!というぐらい、何度となく金子さんのつくるお料理にも登場するお野菜で。松本の金子さんのお店「alps gohan」で扱うお野菜たちの中でも核となるような存在。農薬・科学肥料・除草剤は使用せず、ゆっくりと育てられます。間引きのにんじんは、本格的な甘さがのってくるのはこれからとはいえ、甘くてフレッシュで、ほんのりと土の気配を感じるような素直な味でございました。



 

次回レシピのお届けは、9月26日(木)!
鶴岡市のマツーラさんから松本市の金子さんへ秋の食材を贈り、
お肉を使ったスープをつくっていただきます。


(レシピと文・つむぎや マツーラユタカ

○Alps gohan


○manoma


○つむぎや





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