旅する料理家・細川さん考案の「ハリラ・ハムダ」の材料で、もう一品スープに合う料理を作りませんか。野菜たっぷりで食べ応えも抜群!スパイスも効いて、食べるごとにモロッコの味わいが感じられます。ぜひコラムの写真を眺めてモロッコを想いながら、召し上がってください♪
<材料>
・お好みの野菜
(今回はミニトマト、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、パプリカ、グリーンピースを使用)
・ひよこ豆(茹でたもの)
・コリアンダー
・イタリアンパセリ
・にんにく
・オリーブ油
・粗塩 少々
※すべての食材の分量は、鍋の大きさに合わせて適量でOK!
【タジン用スパイスミックス】
・パプリカ
・チリペッパー
・ターメリック
・ジンジャー
・クミン
・コリアンダー
・黒こしょう
※すべてパウダー状のものを適量ずつ混ぜる。
スパイスがすべて手に入らない場合はいくつかだけでもOK!
クミンとコリアンダーをベースに、チリペッパーをほんの少し加えるとおいしい。
<下準備>
・玉ねぎは輪切りにする。
・ミニトマトの半量は皮は剥いて輪切りに。
・イタリアンパセリはざく切りにする。
・にんにくはみじん切りに。
・その他の野菜は必要に応じて皮や種をのぞき、食べやすい大きさに切っておく。
<作り方>
①タジン鍋または鋳物鍋、銅鍋、土鍋などにオリーブ油を鍋底全体にかかるくらいに引く。
②半量の玉ねぎを重ならないように並べ、皮を剥いたミニトマトの輪切りを重ねる。さらにスパイスミックス、粗塩、コリアンダーとイタリアンパセリ、にんにくの半量を散らす。
③野菜を火の通りにくいものから順に並べていく。さらに残りの玉ねぎとミニトマトを全体にのせる。上にひよこ豆とグリーンピースをのせ、スパイスミックスと粗塩を振りかけ、残りのにんにくとコリアンダー、イタリアンパセリを散らす。
野菜は季節のものであれば何を入れてもOK。いろいろな色、食感、香りのものを組み合わせるとおいしい。1種類ずつの野菜を少しずつ間をあけて放射状に並べ、次に合間をほかの野菜で埋めるようにする。
④水を鍋底に1、2cm程度たまるくらい回しかける。さらにオリーブ油をたっぷりとかけて鍋のふたを閉め、中火にかける。
加える水の量は入れる野菜の種類や質(水分の多さ)によって変わってくる。途中、焦げつきそうな場合は水を少しずつ足し、逆に鍋から溢れそうな時には水分をのぞく。
⑤ 煮立ったら30分程度煮て、弱火にしてさらに30分程度煮る。ほぼ水気が引いたところで火を止めて完成!熱々でお召し上がりください。前回ご紹介した「ハリラ・ハムダ」を合わせて食べてるのもおすすめ。
土鍋にふたがあいている時は、箸などをさして穴を塞ぐと密閉されて蒸しやすくなる。長時間煮るため、焦げやすい鍋の場合は鍋の下に焼き網などを敷くようにする。
“スープの国”モロッコを旅して《後編》
タジンはモロッコを
象徴する料理道具だ。
やや深みがあり、
限りなく皿に近いような鍋。
そのユーモラスな風情に、
とても心惹かれる。
タジンが好きすぎて、モロッコの
あらゆるところでタジンを食べた。
これは市場のタジン食堂にて。
”タジン”という言葉は、
鍋そのものでもあり、
その中で煮込まれた料理をも指す。
市場で見つけたスパイス。
さまざまな種類が揃っていて、
見ているだけで料理を作る気持ちが
湧いてくる。
モロッコの家庭の台所。
カラフルな色使いに、
日本とは違う魅力を感じる。
市場で買った材料を使い、
ここで私は料理を作った。
台所から赤土の山を見下ろす。
またいつかモロッコを訪れて、
いろんな人に出会い、
”旅と料理”を感じたいと願いながら。
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