ウソみたいな話から。
つい25年ほど前まで、
韓国映画がほとんど劇場上映されていなかったこと、
みなさんご存知でしょうか?
本数でいうと、年にわずか1本程度(現在は50本前後)。
あの人気の韓国映画がですよ。
それが大きく変わったのは、1998年から。
韓国が国家戦略として、
年間100億円ほどの投資と支援で韓流映画をバックアップ。
徐々にヒット作や世界の映画祭での
受賞作を増やしていき、その成果の頂点に達した瞬間こそが
『パラサイト 半地下の家族』。
アカデミー賞でのオスカー獲得だったのです。
その間、多種多様なジャンルの韓国映画が誕生したわけですが、
意外と知られていないのが、日本映画の韓国版リメイク。
パッと思い浮かぶものだけでも、
『ジョゼと虎と魚たち』『いま、会いにゆきます』
『ゴールデンスランバー』『容疑者Xの献身』
『世界の中心で、愛をさけぶ』『リトル・フォレスト』
などが出てきます。
しかし残念なことに、そのほとんどは日本未公開。
ということで今回は、
"世界のマーケットに向けて作った日本映画のリメイク"を
妄想してみようと思います。
映画は、『南極料理人』。
監督は、『パラサイト』のポン・ジュノ!
ダイナミックな映画に長けている彼が、動きが少なく、
ウェルメイドなドラマをどう料理するのか。
オスカー監督が、あえて得意技を封印。
これは全世界が期待できる企画でしょう!
【架空のリメイク】
『韓国版・南極料理人』
監督:ポン・ジュノ
ユンジュは、セジョン基地へ南極観測隊の料理人としてやってきた。
限られた生活の中で、食事は別格の楽しみ。
手間ひまかけて作った料理を食べて、みんなの顔がほころぶのを見る瞬間はたまらない。
しかし、韓国には妻と10歳の双子の娘が待っている。
これから約1年半、遠く彼方の家族を思う日々がはじまる・・・・・・
堺雅人役には、『梨泰院クラス』のパク・ソジュン。
その他の隊員は。
『母なる証明』のウォンビン。
『グエムル-漢江の怪物- 』のソン・ガンホ。
『KCIA 南山の部長たち』のイ・ビョンホン。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』のマ・ドンソク。
世界レベルの名優たちが、韓国料理を食べて、食べて、食べまくる!
オリジナル作品以上に"食"が充実した韓国版リメイク。
今回、さわのめぐみさんに考えていただきたいのが、
ユンジュが作る“双子のスープ”です。
誕生日。クリスマス。1年の始まりに。
大事なイベントの時には、必ず双子の娘のために作っていたというスープです。
南極観測隊の大人もファンになった、その味とは?
さわのさん、よろしくお願いします。
(文・Kino Iglu 有坂 塁)
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