昔ながらの伝統あるみそ作りを守りながら、現代に受け継いでいきたい
東京・練馬区、西武線中村橋駅から商店街を抜けて住宅街を歩いていくと徒歩約10分のところにみそ蔵がある。
“都内に味噌蔵?!”と聞くと驚く人も多いかもしれませんよね。
糀屋三郎右衛門は天保10年に茨城県で創業し、1939年から東京都練馬区中村にみそ蔵を構え、現在、都内では唯一の味噌蔵。味噌の命である麹から製造している。現在七代目。今回蔵を案内してくださったのは、八代目の辻田宥樹さん。
家族で作り上げてきたみそ蔵を継ごうと決めたのは、幼い頃から、祖父母や現在の七代目のお父様の後ろ姿を常に見てきたから。特に「祖父母には、とてもお世話になったんです」と話す辻田さん。なんとなく自分が味噌蔵を守っていくんだろうなと頭の何処かで思っていたそう。
大学では経済学を学び、自動車業界でサラリーマンもやっていた時代もある。外の世界を見てきたからこそ、このみそも今の時代に合わせたニーズの店づくりに変えていかないといけないと感じ、経営者という立場で今は支えている。麹の責任者は七代目が担当。その時の気温や天候などに左右されやすいという味噌は、人の目で見て、触れて感じることが大事。「麹のことはまだまだ勉強中なんです」と、七代目の後ろ姿を追いかけている八代目の姿がありました。
白米味噌を基に8種類の味噌と麹も販売。甘口から辛口まであり、国産の大豆を使用している
今回は、ちょうど麹を作るところに立ち合わせていただきました!3日間かけて塩切り麹を作っていきます。
この石室の中で麹を寝かせている
(右)玄米 (左)白米
塩加減にもこだわっており、発酵した麹を塩と混ぜていく
人の手で塩の塊を見つけながら細かくなるまで崩し、塩切り麹にする
無添加の塩切り麹の出来上がり!
スタッフも出来立ての麹を特別に試食させていただきました!はじめての麹を食べたのですが、ほんのり甘く、優しい味わいでした♪
味噌を保存している木桶やかき桶も、全て手作りの職人さんが作っているという。壊れたり、古くなってしまったら直して使い続け、物を大切にする気持ちがこもっていました。
「みそづくりにおいて、環境を整えてあげるのが、自分たちの仕事なんです。今後は、もっと海外にもこのみそを広めていきたい」と自信たっぷりに話す辻田さん。最近は海外からの発注もあり、その多くがヨーロッパ、フランス。ワインの製法と同じく“発酵”という部分から似たところがあるため、料理人からは注目されている。輸送の関係で、どうしても到着時には味が変わってしまうこともあり、最近は味の変化があまりないように瓶の開発もしているという。
「機械の手も借りつつ、やっぱり最後は人の目や匂いなど、手で触れて作るからこそ、違いなどの変化がわかるんです」と教えてくださいました。
最後に、この仕事で大変なことはなんですか?と聞くと、「体力づくりですかね、30キロ以上の樽運んだり動かしているので、今年の夏みたいに暑いとものすごく体力消耗してしまうので、体力勝負なところもあるんです。」
お母様ももちろん現役で一緒にみそ蔵を守っており、「甘酒をヨーグルトに入れて食べると美味しいんですよ、朝ごはんに食べています。」と教えてくださいました。辻田家の元気の秘訣は麹なのかもしれないなと感じました!
手作りの“糀屋三郎右衛門”の味噌がもっと世界に広がるといいなと願っております!
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